尚孝のハッピーデイズ

尚孝のブログ

金融機関がシティーに拠点を置くメリットになった。

国民投票の結果を受け、市場は大荒れとなりました。
混乱は続きますか。
想定外の事態に市場が慌てふためき株価と為替の乱高下につながった。
世論調査に油断してしまったが、開票後に世論調査会社が検証すると、世論調査への答えと実際の投票行動が一 致していた。
つまり人々が心変わりしたわけではなく、もともとサンプルが偏っていた。
世論調査の結果は慎重にとらえないとダメだと市場関係者は学んだ。
明らかに市場は過剰反応だった。
だからこそ、すでに落ち着き始めている。
1ドル=99円台まで進んだ円高は102円台まで戻した。
欧州中央銀行イングランド銀行流動性の確保へ必要な措置を講じることをすぐに明言した。
これでリーマン・ショックのような金融危機が起きないことは確定した。
EUはこの5年間、ギリシャ危機など多くの危機を経て経験値を上げてきた。
市場は比較的短期間で落ち着くだろう。
実体経済には影響は出ないのでしょうか。
世界経済への影響は大きくない。
国内総生産は英国で年間1.8%押 し下げられるが、ユーロ圏全体では0.14%しか下がらないと見ている。
世界全体になるとさらに低い。
リーマン・ショックのように、リスクの分かりにくい金融商品を世界各地の金融機関が抱えているといった状況とは異なる。
英国は苦しいだろう。
かつてウィンブルドン現象と言われたように、英国は国を開くことで成長した。
具体的には外資系金融機関を金融街シティーに誘致した。
この前提となったのがEU加盟だ。
英国で金融業の免許を持っていれば、EUの全加盟国で金融業が営めるシングル・パスポート制度が、金融機関がシティーに拠点を置くメリットになった。